好きなものをつらつらと書き綴っています。
書人:蓮野 藍
三国恋戦記の孟徳に夢中。
ボカロ(心響)SSも始めました。
「布都彦!」
鈴のような声に、彼は振り返った。
本当は振り向かずとも声だけでわかる。
大切な女性(ひと)の声なのだから。
「陛下、そのように走られていかが致しましたか?……もしかして、敵襲でも!?」
ならば一大事。
「違うわ布都彦。ただ貴方に用事があって来たの」
男の予感はあっさり外れた。
「私に用事?では私が陛下のところへお伺い致しましたものを」
「いいの。私の個人的なもので、公のものとは関係ないから」
「ですが……」
「いいから。それより、今日は布都彦が生まれた日なのよね?」
女性の言葉に、ふと首をかしげた。
そういえば、言われてみればその通り。
「はい」
「私がこちらの世界に戻ってくるまでに生活してた世界では、友人や家族の生まれた日をお祝い週間があるの」
「さようですか。それはとても面白そうですね」
だとしたら、この女性の生まれた日も、盛大に祝わなければならないな。
と布都彦はそのことを考えていた。
「だから、布都彦」
「はい」
「今日はお誕生日おめでとう!生まれてきてくれてありがとう」
そして男は固まった。
恋慕っている女性からの突然の抱擁。
純情に育ってきた彼にとって、これ以上の刺激はなかった。
彼曰く、破廉恥な!!
ことであろう。
顔を赤くして固まったまま、しばらくそこから動けなかった。
終わり
鈴のような声に、彼は振り返った。
本当は振り向かずとも声だけでわかる。
大切な女性(ひと)の声なのだから。
「陛下、そのように走られていかが致しましたか?……もしかして、敵襲でも!?」
ならば一大事。
「違うわ布都彦。ただ貴方に用事があって来たの」
男の予感はあっさり外れた。
「私に用事?では私が陛下のところへお伺い致しましたものを」
「いいの。私の個人的なもので、公のものとは関係ないから」
「ですが……」
「いいから。それより、今日は布都彦が生まれた日なのよね?」
女性の言葉に、ふと首をかしげた。
そういえば、言われてみればその通り。
「はい」
「私がこちらの世界に戻ってくるまでに生活してた世界では、友人や家族の生まれた日をお祝い週間があるの」
「さようですか。それはとても面白そうですね」
だとしたら、この女性の生まれた日も、盛大に祝わなければならないな。
と布都彦はそのことを考えていた。
「だから、布都彦」
「はい」
「今日はお誕生日おめでとう!生まれてきてくれてありがとう」
そして男は固まった。
恋慕っている女性からの突然の抱擁。
純情に育ってきた彼にとって、これ以上の刺激はなかった。
彼曰く、破廉恥な!!
ことであろう。
顔を赤くして固まったまま、しばらくそこから動けなかった。
終わり
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