忍者ブログ
好きなものをつらつらと書き綴っています。 書人:蓮野 藍         三国恋戦記の孟徳に夢中。  ボカロ(心響)SSも始めました。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2012年バージョン!!

といいつつ、去年のとか残ってるっけ^^;




将臣×望美

 で

現代ものです!


拍手[2回]


カラン。
と涼やかな音が鳴った。
透明のビー玉が転がる。

「まさかこれを飲む機会がまだあるとは思わなかったぜ」
「でも久々に飲めていいじゃない。昔みたいに」

それぞれの片手にあるガラス瓶。
その中にはシュワシュワとした液体と揺らす度に動く一つのビー玉。
夏のお祭りの時に必ず出てくる代物。夏の風物詩。

「まあな。昔は中にあるビー玉をとるのに躍起になってたな」
「どう頑張ってもとれなくて、将臣くん瓶を割ろうとしてたよね」
昔のその時を思い出すように、少女の瞳が細くなる。
相槌をうつのは向かい側にいる一人の青年。
「そうそう。それで親父たちに見つかって」

「お父さん達が取ってくれるっていうことになっったんだけれど、また取れなくて」
「あの時は二家族で大騒ぎだったな」
しまいには我慢出来なくなって寝始めて、ついには自分たちも寝てしまったのだ。
結局、翌朝になってもラムネの中にあるビー玉はとれずじまいで終わった。

ひと夏の思い出。

隣同士の家の、向かい合う窓。
物心つく前から一緒にいる幼馴染は、今日が誕生日。
「それにしても今日、見れるとおもったのに見れないね」
二つの屋根の間からみえる夜空には雲。ところどころ星はみえるものの、少女が望むものは見れない。
「今日はペルセウス座流星群だっていってたっけな」
「そう。今日は将臣くんの誕生日でしょ?だから一緒に見られたらロマンチックだったのに……」
「ま、こればかりは仕方ないって」
ショボンと気落ちする幼馴染を慰める本日の主役。
少しばかり立場が逆と化している。
「んなことよりさ、ちょっとばかしこっち向け」
「何?」

少女が顔をあげたその時、蒼の世界が広がり時間は止まった。

彼女の瞳が見開かれ、唇に触れた感触が残る。
一回瞬きしたら、目の前には幼馴染が笑っていた。

「ごちそうさま」

ペロリと舌で唇を舐める幼馴染の仕草がとても艶めかしく、
少女の顔がゆでダコのように赤くなった。












おわり~
たまに、ラムネ飲みたい気分になります。

PR
コメントを書く
お名前
タイトル
メールアドレス
URL
コメント   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
パスワード
 HOME | 422  421  420  419  416  413  415  414  412  408  411 
忍者ブログ [PR]