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好きなものをつらつらと書き綴っています。 書人:蓮野 藍         三国恋戦記の孟徳に夢中。  ボカロ(心響)SSも始めました。
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夜空見たさに苦戦していた。
自分がいるのは二階建ての建物の二階にある部屋。
窓を開けたすぐそこに隣の建物がある為、空が見えないに等しい。

少しだけ身を乗り出し、上を見ようとするも夜空がほんの一部しか見えない。
月も見えない。
どう頑張ってもみえない。
少し冷えた風が気持ちよく、こんな時に歌ったら気持ちよさそう。
建物の中には誰もいないのだから、下手な歌を歌っても大丈夫。
聞く人が誰もいないのだから。
その為に夜空を、月を。
と思ったのだが、そう上手くいかないものである。


それからまた悪戦苦闘するものの、結局どうあがいても見れないという結論に達し、
建物を後にすることにした。

建物を出てから数分。
目の前に広がる夜空が目に入ってきた。
そしてやや顔を上向きにすると、一面の夜空。
ふわぁぁぁ
口と目を開いて凝視した。
視界いっぱいに広がる夜空。
空気が澄んでいるからか、雲一つないからか、
街頭があるのに星まで見える。
綺麗、この一言だった。
いつも、こけないようにと下を向いて、コンクリートを見ながら歩いていた。
けれど、顔を上げるだけでこんなにも世界が違うとは。
しかも、建物を出てから夜空を見れるとは。

清らかな冷たい風を頬に感じながら、自分の考えの甘さに心の中で苦笑いをした。


終わり


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